February 12, 2006

修士論文公聴会(2日目)

無事終わりました。先生方からは厳しく暖かいコメント、質問いろいろ頂きましたが、みなさんOKでしたよね。
主査副査たくさん務めていただいた今里先生おつかれさまでした。修論発表者のみなさん、それからタイムキーパーを務めていただいたM1の皆さん、ありがとうございました。

来年修論を提出、発表される方々のために、気づいたところをメモしておきます。
・手元用原稿を用意しましょう。(読み上げるかどうかは、自分の好みですがね。)
・パワーポイント書類を3部プリントアウトして、主査副査に渡しましょう。
・手元に論文そのものを用意しておきましょう。(先生によっては、「○○ページの**で述べられている」とか、具体的な指摘があることもあります。)
・メモと筆記用具を用意しましょう。
・20分間を録音しておきましょう。(先生方のコメントはありがたく、一字一句もらさず書き残しておきましょう。その場で全部はメモできません。)

投稿者 Nishimura : 11:49 PM | コメント (6)

February 11, 2006

修士論文公聴会(1日目)

今日は1日目。
トップバッターは我がゼミの安彦さん。(すみません。間に合いませんでした。)
午後から大橋さん、小田切くん、伊藤さん。
今里先生も副査がたくさんありましたね。おつかれさまでした。
明日は、私、北村くん、そしてオオトリが本多さんです。
先生もたいへんですが、どうぞよろしくおねがいします。

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投稿者 Nishimura : 09:57 PM | コメント (4)

February 01, 2006

修士論文公聴会

にしむらです。
修士論文公聴会のスケジュールが発表されていました。
今里ゼミ、今里ゼミML、江湖亭関係者は以下の通り。(敬称略)
安彦くんが斬り込み、トリが本多さんというわけです。
なお、ご自身の発表時間、会場はご自身でご確認くださいね。(責任はもてません)
研究科のウェブサイトには発表順が学籍番号で掲載されていました。

2月11日(土)
9:20〜 安彦(H202) 、雨宮(H211)
13:20〜 吉川(H211)
13:40〜 大橋(H211)
14:00〜 伊藤(H202)、西川(H211)
14:20〜 小田切(H202)
15:20〜 渡辺裕(H202)
15:40〜 毛利(H202)
16:00〜 高田(H202)
16:40〜 浅川(H202)

2月12日(日)
14:00〜 西村(H211)
14:20〜 北村(H211)
16:40〜 福岡(H202)
17:00〜 本多(H202)

投稿者 Nishimura : 08:51 PM | コメント (3)

January 10, 2006

提出しました

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(↑ファイルに貼る表紙はこれを見本にしないように。)

今朝9時30分、事務室に修士論文を提出に行きました。おかげさまで無事受理されました。
・正本1通(背表紙に○印)、副本2通。
・レバーファイルの表紙には「A4サイズ」で表紙を作成して貼ります。(中表紙と同じものを氏名ワープロ打ちしたもので良い。私はこれを知らずに、写真にあるように小さいサイズでつくってしまいましたが、大丈夫でした。)
・研究科紀要に載せるための梗概原稿のフロッピーディスクとそのプリントアウト一通。
・寧静館1Fの販売機で7,800円の総合政策科学研究科の論文製本代の証紙を購入し、提出時に持参します。
・あらかじめ提出してある論文題目との照合があります。(変更締め切りは本日中)
・中表紙、写真、梗概(ページ番号)、目次、本文(ページ番号)、参考文献(ページ番号)、3部ともチェックがあります。
こうしたチェックには時間がかかりますので、「早い目」の提出をおすすめします。

連休は2日間かけて修士論文の最後のチェックを行いました。誤字をまだ発見、そして注のつけ方についての不統一がゾロゾロと出てきました。3部プリントアウトしてレバーファイルに綴じてから参考文献に重複を発見したりもしました。ヤバいヤバい!

締め切りまであと3日となりました。これから提出のみなさん、がんばってください。

投稿者 Nishimura : 06:59 PM | コメント (6) | トラックバック

November 08, 2005

シニアライフの必読書~NPO・ボランティアの巻

11月5日、「日経シニア・ワークライフ・フォーラム2005 エキスペリエンツの新たな時代」に参加しました。
3部構成で、ガイダンス→ワークショップ→講演会と行われたようだったのですが、ワークショップだけに参加しました。

ワークショップのタイトルは「シニアライフの必読書~NPO・ボランティアの巻」。

「シニアライフ」と銘打っていただけあって、20代と思われる人はほとんどいませんでした。
会場200名の95%くらいが、50代以上と思われる男性でした。(女性が少なかったのです。)

ワークショップの内容は、NPOについてのガイダンスと、「何らかのキャリアを経た後でNPOの世界に飛び込んだ人たち」3名のパネルディスカッションでした。

その3名は「NPO法人CS神戸」の中村順子さん(企業を35歳で退職した後、NPOの立ち上げ)、「NPO法人きょうとNPOセンター」の藤野正弘さん(企業を希望退職した後、NPOで勤務)、「NPO法人おおさか元気ネットワーク」の三和清明さん(定年後、NPOを立ち上げ)でした。
3者3様のドラマに、「人生何が起こるかわからない」なんてことを考えながら聞いていたのですが、3名が強調していらっしゃったのが、「NPOと関わる時には、会社で働いていた時のことは忘れるべきだ」ということ。
やはり、これがなかなかできない人が多いとのことでした。

その言葉を聞きながら、会場に目を転じてみると…


休みの日なのに、ついつい「背広」を着てしまう男性。


が、たくさん見えたのでした。
「長年染み付いた習性を、崩していくということの難しさ」を、そんなところに垣間見たように思いました。

そして、それと同時に、その男性たちの後姿や横顔から、

何かやりたいなぁ…

そんな想いを感じとったのでした。
多くの若者は、就職活動をします。就職する理由は、人それぞれですが、人によっては「自己実現」のためであったりします。
それと同じように、男性たちは、これからの「自己実現の場」を、NPOに求めているのかなと肌で感じました。

私とはだいぶん年の違う、言わば「おじさま」向けの話でしたが、いろいろと考えさせられる1時間半でした。

October 30, 2005

「トヨタ白川郷自然學校」へ

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10/27-28、岐阜県・白川村にある「トヨタ白川郷自然學校」へ初めて行ってきました。今年4月にオープンしたばかりです。企業がCSRの取り組みの一つとして自然学校をつくる事例も増えてきていて、ホンダやリコーなどがすでに開設しています。
今回は私が会員になっている「日本アウトドアネットワーク(JON)」のミーティングへの参加のためですが、満を持して開校したトヨタの自然学校はどんなものか見てくることと、ここに就職した知人たちに話を聴く事も目的です。

京都から岐阜までJR在来線で行き、そこからアウトドア・サポートシステム(ODSS)の北川さんのクルマに、私の友人で京都府美山町で田歌舍を営む藤原ホマルさんと一緒に同乗させていただきました。ありがとうございました。

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校長の稲本正さんです。「オークヴィレッジ」の創設者で木工作家、作家。

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「日本アウトドアネットワーク(JON)」の臨時会員総会もありました。

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夕食はフレンチのコースです。元ミクニのシェフの手によるものだとか。おいしかったです。お腹いっぱいになりました。

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白川郷の合掌集落の見学にも出かけました。紅葉シーズンもはじまり、たくさんのバスツアー客が来ていました。

「トヨタ白川郷自然學校」は施設も、スタッフもとても充実していて、よかったです。しかしあの夕食は連泊だとどうなるのかなあ。

投稿者 Nishimura : 12:19 AM | コメント (2)

August 06, 2005

滋賀近美のWS報告

先日いってきた滋賀県立近代美術館のワークショップの報告が届きました。
幼稚園〜小学校3年生の子どもたちの力作が紹介されています。

---*---*---*---*---以下、平田学芸員より(一部改変)---*---*---*---*---

さて、先日行った夏休みのイベントのうち、6日に行った「世界でいちばんすてき
なお話」の、子どもたちが制作した作品を写真に撮って、参加してくれた子どもた
ちに本日送付いたしました。
どんなものか気になる方もおられるでしょうから、ここでお見せいたします。
それぞれ、1班・2班・3班(以上女子)・A班・B班(以上男子)の作品です。

1班(女子・年長)
2班(女子・年中)
3班(女子・年少・北村担当☆)
A班(男子・年長)
B班(男子・年少)


6日と言えば苦労した方の日なのですが、こうやって見るとなかなか面白い出来栄
えになっていますね。
なお7日に実施した分は、作品を子どもたちが持って帰ってしまったため、記録に
残っていません。記念写真は撮りましたけど、細かい字が見分けられるような撮り
方はしませんでしたから。


せっかくなので、今回のイベントの結果をまとめたものも、ご報告いたします。

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夏休みワークショップ「びっくりミュージアム2005」記録

打合会議 : 2005年 5月29日(日)、6月19日(日)、7月10日(日)、
          7月23日(土)、7月30日(土)  計5回

1.『美術館ミステリー:ちらばったメッセージ』

内容 : 企画展見学と、館内各所を回って文字を集めるミュージアム・オリエンテ
   ーリング。最後に切り絵遊びを実施
実施日程 : 2005年 8月3日(水)・4日(木)  いずれも午後1時〜4時
会場 : 滋賀県立近代美術館 講堂および館内各所
申込人数 : 3日:31名   4日:38名
参加人数 : 3日:26名   4日:31名(うち飛入り1名)
ボランティアスタッフ数 :
 8月3日(水) 計 5名
 8月4日(木) 計 8名

2.『世界でいちばん すてきなお話』

内容 : 企画展見学と、美術作品のカードを使った「お話作りゲーム」
実施日程 : 2005年 8月6日(土)・7日(日)  いずれも午後1時〜4時半
会  場 : 滋賀県立近代美術館 講堂
申込人数 : 6日:28名   7日:37名
参加人数 : 6日:26名(飛入り1名)  7日:35名(飛入り5名)
ボランティアスタッフ数 :
 8月6日(土) 計 6名
 8月7日(日)(班分けは行わず) 計 4名

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投稿者 : 12:00 AM | コメント (0)

July 18, 2005

国際企業の社会的責任

今里先生にご紹介して頂いた同志社ロースクール主催の講演会
「国際企業の社会的責任」に15日に行ってきました。

前の用事が長引いて途中から参加したため、フォルクスワーゲンの方の
お話は聞けなかったのですが、オムロン、大阪神戸のドイツ総領事の方のお話+
パネルディスカッションを伺いました。

総領事からみたCSRというのはこれまで考えたことのなかった視点でとても新鮮でした。
また、ヨーロッパでは「CSRは利益に見合う」として、本来の事業と絡めて
CSRを行う企業も多いという雑誌記事を以前読みましたが、フォルクスワーゲンの方が
「企業倫理とお金は関係ないし、またCSRはお金では評価しにくい」とおっしゃって
おられ、そのことが私にとっては印象的でした。

投稿者 Kubo : 10:12 PM | コメント (2)

July 04, 2005

モグリ学生の収穫記

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この1週間N.Yから鑑賞教育のアメリア・アレナス氏が京都に来られていました。
で、京都造形芸大ASP福のり子教授の公認モグリ学生としてぴたっと一週間くっついてきました。
すると、美術・教育のみならず自転車関係者まで・・・なんだかぐるぐる巡るヒューマン・ネットワークをおみやげにもらってきました

▼ACOPのこと 元MoMA教育担当のアメリア・アレナスが開発した対話型鑑賞プログラム(VTC)、 これを現場で実際にやってやってやりまくろうというプロジェクトが「アートによるコミュニケーション・プロジェクト」略してACOPです。 京都造形芸大ASP「子どもとアーティストの出会い」設立準備室がコラボしているのですが、ボクは後者のスタッフとしてASPにモグリ。 小学校、大学、美術館とあちこちの現場実践を見つつ、自分もVTCのスキルを身につけようという計画です。 詳しくは→http://www.asahi-artfes.net/program/20.htm アメリアの著作は→ こちら


▼ASPに集うひとびと
福のり子ASP教授のもとにはいわゆる普通の学生だけでなく総政のように社会人学生も多く、また大学のオープンな姿勢もあってかいろんな人が集ってきます。
卒論/修論で鑑賞教育を扱おうという、<最先端な学生>が全国に数人いることも分かりました。
埼玉とか。でも意外と近所にもいることもわかって共同研究が進みそうです♪
さらに、アメリアの通訳をされている兒玉卓也(タク)さんはメッセンジャーとの兼業らしく、
なんと昨年出版された『キョウト自転車生活』の著者でした。
ご存知KCTPや環境市民でも講師をつとめられたりしてるとか。調査研究、効きますねぇ。
秋に京都であるメッセンジャーのイベントのご案内ももらいました。

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夏に向けてやるべきことがみえてきた一週間でした。

投稿者 : 03:59 AM | コメント (0)

May 25, 2005

Accessibile con aiuto

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先日23日のM2ゼミで紹介した、イタリア・フェラーラ市の車椅子マークです。
ご紹介したおとり「車イス可」「車イス不可」のほかに、
「介助者がいれば可」という記号があります。
観光マップにもそのような施設が散見されます。
アクセシビリティの保障のひとつの好例ですね。

投稿者 : 05:26 PM | コメント (0)

May 08, 2005

教育お茶会の報告と連絡

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先月から始まった「教育お茶会」
4月6・19・29日と3度で『脱学校の社会』を読了しました。
今月からはJ.デューイ『学校と社会』を講読します

教育お茶会は「広義の教育」について幅広〜く考え、議論する会です。
今月からは実践主義教育の古典、デューイの『学校と社会』を講読します。
第4回のお茶会は来週はじめ頃を予定しています。
詳細はML参加者にお知らせします。ML参加希望は北村までどうぞ

▽4月の読んだ本
I.イリッチ『脱学校の社会』
W.E.B.デュボイス『The Souls of Black Folk』(♯2で米島さんが紹介してくれました)
鷲田清一『「弱さ」の力』
Booksアーカイブスに書評を掲載しています

北村英之
dbe0114@mail3.doshisha.ac.jp

投稿者 : 09:41 AM | コメント (0)

April 06, 2005

「教育お茶会」はじめました

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6日、広義の「教育」について考える会、通称「教育お茶会」の顔合わせをおこないました
今里ゼミ生を中心に幅広〜いメンバーが集まりました。勉強の成果は随時ブログにアップしていきます。
次回以降からの参加も歓迎です。

1997年、イギリス労働党のT.ブレアは総選挙で「Education! Education! Education!」というスローガンを掲げ勝利しました。彼の教育改革の成否は措くとして、これ以来教育政策はその他の政策の実行段階における正否を左右する基盤的事業との認識が強化され、重要視されています。
総政研には残念ながら教育政策をご専門とされる教官はいらっしゃいません。
しかし教職を志望する人も多く在籍されていますし、また実際に教育に携わっておられる人も
少なくありません。かくいうボク自身「教育」の2字を研究テーマに掲げています。
そこで政策的な観点だけでなく、より根源的な意味で教育を考える場をもうけようと思ったわけです。
参加は総政研以外にも幅広くよびかけようと考えています。
参加を希望される方は北村までお知らせ下さい

北村 英之 (総政研M2)

H209にて行った顔合わせでは澤井さんはじめ今里ゼミM1が2名、文研M1から1名と北村の計5名が集まりました。
鑑賞教育から地域教育、開発教育に至るまで関心も様々。教科面でも国語、社会、英語に美術と話題を広げられそうです。


▼読書会第一冊目
『脱学校の社会』(現代社会科学叢書)
著:イヴァン・イリイチ , 訳:小澤周三ほか , 東京創元社 1977
ISBN4488006884 , ¥1,785(amazon.co.jp)

▼参考文献
『教育』(思考のフロンティア)
著:広田照幸 , 岩波書店 2004 , ISBN4000270079 , ¥1,365(amazon.co.jp)

『「弱さ」のちから −ホスピタブルな光景』

著:鷲田清一 , 講談社 2001 , ISBN4062107171 , ¥1,680
Booksアーカイブスに書評を掲載しています

投稿者 : 08:04 PM | コメント (2)

March 20, 2005

今里ゼミの紹介

今里滋先生が九州大学大学院法学研究院教授の座を辞して2003年の福岡県知事選挙に立候補されたことが、私たち同志社大学で学ぶゼミ生との出会いの大きなきっかけです。知事選のほうは残念な結果に終わりましたが、そのおかげで同志社大学大学院総合政策科学研究科に教授として着任されることになりました。
2004年度から演習を担当されていますので、私たちが同志社でのゼミ一期生ということになります。
ゼミのテーマは「市民公益事業」や「市民の社会起業」といった「Social Enterprise」です。市民が担う「公共」とはなにか。これからますます重要になるであろう研究テーマです。
各メンバーのテーマは、文化芸術、まちづくり、環境、情報、パートナーシップなど多様で、いま社会の中で起こっているさまざまな事例や実践から学んでいます。
また、ゼミとは別に「調査研究プロジェクト〜関西地区のコミュニティビジネス」というのもあり、ゼミ生の多くが参加しています。

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ゼミのメンバーは12名です。(うち社会人学生3名)

●2004年度M1ゼミ
安彦賢哉 あびこけんや
伊藤春佳 いとうはるか
大塚寛之 おおつかひろゆき
大橋雅央 おおはしまさひろ
北村英之 きたむらひでゆき
久保友美 くぼともみ
小田切康彦 こたぎりやすひこ
小堀亮 こぼりりょう
澤井昭宏 さわいあきひろ
西村仁志 にしむらひとし
本多幸子 ほんださちこ
渡辺雄人 わたなべゆうと

2004年度M1ゼミは月曜日7講時(20:05〜21:35)に開講されています。

投稿者 Nishimura : 12:00 AM

February 03, 2005

「京都府・緑の公共事業アクションプラン」に参画して

西村仁志

1.はじめに
 平成14年度から京都府の「緑の公共事業アクションプラン政策検討会議」に政策立案メンバーとして参画する機会を得た。これは山田啓二知事が選挙公約として掲げていた重要テーマのひとつであり、森林環境等の保全や府内産間伐材等の利用の促進。地球温暖化対策の推進や新たな雇用創出を目指すものである。この会議はその後3年間にわたって開催され、議論を進めてきた。ここに活動実践者の立場、あるいは一府民の立場から京都府の政策立案に関わった体験を通じ、今後の政策形成や公共事業のあり方における「公共性」の問題について考えてみたい。

2.「アクションプラン」の背景について
これまでの行政計画は、策定された後にどのように施策へ反映されたかが必ずしも明確ではなく、しかも多くの計画は、実は予算・施策ができた後につくられるのが実情であった。「アクションプラン」は、オープンな議論を通して施策がどうつくられ、どのように実施されるかを府民にわかりやすく説明するための計画であり、このように開かれた政策形成をしていくことが山田知事の公約であった。
 「アクションプラン」が留意すべきポイントとして
1. 府政の解決すべき課題について、毎年の目標設定を明らかにすること。
2. 中間段階で、議会に報告したり、パブリックコメント(府民意見提出手続き)などの手法で府民に説明すること。
3. 策定した計画のうち、何が施策に反映されたかをきちんと示すこと。
4. 施策の反映状況をみながら、毎年PDCAサイクルで見直し、次年度の施策形成につなげていくこと。
 以上の4点が示されている。このような施策立案のプロセスを構築することにより、府民に開かれた府政を実現することをねらいとしているのである。

3.「緑の公共事業アクションプラン」のこれまでの経過
★平成14年度
 学識経験者(林学、植物学、都市計画などの専門家)、市民活動関係者(まちづくり、里山活動、環境教育など)、林業・建築関係者等19名の政策立案メンバーが招集され、この19名が「緑の活用」チーム「緑の整備」チームに分かれ、その後「木材利用促進検討部会」、「環境教育促進検討部会」、「森林整備(里山)検討部会」、「森林整備(文化の森)検討部会」とメンバーの関心分野でのワークショップを行うなど、7月から12月にかけて合計11回のワークショップが行われた。

施策の基本方向
・未来への贈り物としての森林を保全・整備
・森林整備等の促進を通じた新たな雇用の創出
・人と自然の共生を重視した社会資本整備の推進
を確認するとともに、
重点的な取り組み
  1.放置森林等のうち公益性の高い森林の緊急的な保全・整備
  2.京都の文化振興に貢献する「京都・文化の森」づくりの推進
  3.森林整備を通じた魅力ある雇用の場づくりの推進
  4.循環型社会実現に向けた取組の一つとしての木質資源の積極的な活用
  5.環境に対する府民の意識を高め、府民ぐるみで緑を守る仕組みづくりの推進
について、細部にわたる議論を行い、具体的施策についてアクションプランで言及した。
 そしてこのプランに基づいて、翌15年度に11億8百万円の当初予算で、次の各取組が進められた。
公益性の高い森林の緊急的な整備 計 533,100千円
森林整備による雇用の創出 計 121,500千円
木質資源の積極的な利活用 計 268,100千円
森林生態系の保全 計 185,300千円

★平成15年度
 前年度に引き続いて7回のワークショップを行って森林整備(府民参加の森づくり)、木材利用(府内産木材の利用促進)、竹資源活用(放置された竹の多様な活用)の3テーマを中心に議論を行い、また公共事業と併せて府民とともに進めていく事業(「緑の公共事業と一体的に取り組む事業」)を検討した。
現状の課題として
  1.豊かで美しい緑を保全する京都独自の仕組みが必要。
  2.森林を守り育てるために幅広い府民の参画が不可欠。
  3.持続可能な森林管理の実現には、京都の木の文化・竹の文化の振興が必要。
の3点について認識を共通にし、
3つの重点的取組み
  1.京都の豊かな緑を守る条例づくり
  2.里山の府民ぐるみでの保全・整備
  3.京都の木の文化・竹の文化の振興
を明らかにし、これらは以下のような翌16年度の当初事業予算12億3785万円として反映している。
公益性の高い森林の緊急的な整備 計 706,688千円
森林整備による新たな雇用の創出 計 78,100千円
木質資源の積極的な利活用 計 453,071千円
森林生態系の保全 計 344,589千円

★平成16年度
 「緑の公共事業」の理念を幅広い府民参加の運動へと発展させることを目指して、森林を中心に豊かな環境を府民ぐるみで守り育む取り組み(モデルフォレスト)の具体的な展開方法等を検討した。「モデルフォレスト」とは流域森林を単位として利害関係者の総参加のもとに行われるスケールの大きな地域住民参加の環境保全活動全体のことで、現在世界13カ国で取り組まれている。
 5回のワークショップは府内各地で行い、取り組みの現場の見学を行うとともに近隣の里山活動関係者や広域振興局の林業担当者も出席して、現状についての認識を深めることができた。
今後の課題として
  1.緑の公共事業を「行政中心」から「府民主体」の取組に拡げることが重要
  2.森林を「保全・整備する」から「守り活かす」取組に移行することが重要
と指摘するとともに、重点取り組みを
  1.緑を守り活かす多様な主体の連携の促進
(具体策−流域を単位とした府民と行政の協働組織づくり、様々な主体の交流と連携の促進、府民やNPO等の様々な取組の促進)
  2.府民レベルで森林資源等を利活用していくきっかけづくり
(具体策−森林・里・川を守り活かす府民の知恵の結集、行政と大学の連携による情報の効果的な発信)
として、「モデルフォレスト」の理念や取り組みを府下において展開していくことによって、「緑の公共事業」を「行政中心」から「府民主体」の取組に拡げていくことを目指していくこととしたのである。
 また今年度のアクションプランの策定にあたっては、中間案の発表と府民意見募集(パブリックコメント)も行われ、幅広く府民からの意見を反映させる手続きがとられた。

4.公共事業が「公共性」を有するために
 3年にわたる「緑の公共事業アクションプラン政策検討会議」に参画して、公共事業における「公共性」について考える重要な点が3つ示されたと感じている。

(1)多様な顔ぶれによるオープンな議論
 これが府担当者が机上だけで考える政策、施策、事業からの脱却のための最大の条件であろう。今回の政策立案メンバーには、このテーマに関係する学識経験者、事業者、市民活動関係者などが加わり、多様な観点、経験、現場認識のもとに議論し、政策検討を進めることが出来た。「現場を見たり、現場の関係者へのヒアリングも行いたい」という意見から、2年目からは現地視察と関係者へのヒアリング、会議も設定されたことも重要な要素であった。
 メンバーも途中一名が就職のため抜けた他は、事務局担当者(林務課)も含めてほぼ同じ顔ぶれで3年間一緒に議論することができ、相互理解、信頼のもとに議論と検討をすることができた。このようなことから、担当者が机上だけで考える政策、施策、事業から、より今後のあるべき姿、現場のニーズに即した公共事業への脱却がはかれたのではないかと考える。
 課題としてはこの会議に「公募委員」を位置づけることや、パブリックコメントにあたって、一般府民向けの公開検討会議やワークショップなどを行ってさらに幅広く意見を求める仕組みも組み入れて検討をすすめていくことが挙げられる。

(2)プロセスを重要視すること〜事業による受益者と公共性の問題
 府内には零細な林業家も多く、後継者や経費等の問題から間伐等の手入れが十分に出来ない民有林が増えてきている。また個々の林業家の経営を安定化させていくためには府内産木材を適正な価格で市場に出していくということが必要であろう。ところが府としてこうした支援、振興策をとることはどのような公共性をもつのかという議論が必要となってくる。つまり限られた業種や山林所有者だけに対してのメリットではないのかという意見も存在しうるからである。
 今回の「緑の公共事業アクションプラン政策検討会議」では、こうした利害関係者にだけではなく学識経験者や市民活動関係者、私のような一般府民に近い立場の人間も含めて幅広い観点からの議論を行ったために水源涵養、国土保全、木造文化財の補修用木材の産出、環境学習などの山林の多様な役割について認識したうえで、こうした支援、振興策について提案をすることができた。これがもし業界からの陳情や、有力政治家からの働きかけで実現したものであった場合には手続的な社会的合理性を欠くことになる。結果は同じであっても、今回のようなプロセスを経ていることが非常に大切ではないかと思う。

(3)市民が担う「新しい公共」へ
      〜「従来型」の公共事業の限界を超えることができる可能性
 あたりまえのことであるが公共事業には税金が投入され、その事業が終了した時点で整備は終了する。ところが今回の「緑の公共事業」における整備事業では、「森林ボランティア」をはじめ府民が関与できる領域が存在する。これは税金の投入が終了しても、そのミッションが継続する限り活動が終結することはない。「緑の公共事業アクションプラン」ではこの点に着目して「緑の公共事業」と「緑の公共事業と一体的に取り組む事業」の両方について議論し、またとくに2年目、3年目と経過するにつれて後者の議論が中心となった。ここに「従来型」の公共事業の限界を超えることができる可能性が見え、行政が担うだけではない、市民が担う「新しい公共」の姿を少し垣間見ることができたのである。公共事業が「本物の公共性」を有するための議論がするにはまだまだ府民側の力不足は否めないが、これを端緒に今後にむけての可能性が開かれていくと信じたい。

5.さいごに
 京都府の「アクションプラン」は初年度6つであったものが、3年目には19の分野に及んでおり、300名近い政策立案メンバーが会議やワークショップを重ねて政策検討を行っている。このように各分野に広がってきているのも、「アクションプラン」によって立案され実施された政策が有効であり、社会的な支持を得て、「公共性」のあるものとなってきたからに違いない。
 政策立案メンバーという立場で実際の政策形成の場面に立ち会うことができ、また大学院での研究内容と絡めて「公共性」について考えることができたことはたいへん有意義であった。

投稿者 Nishimura : 02:40 PM | コメント (0)

January 22, 2005

博士論文公聴会のタイムキーパー

 1月22日A.M.9:30から、総合政策科学研究科博士後期課程生の博士論文公聴会があり、小田切くん、北村くん、私の3人がタイムキーパーを勤めました。

 トップバッターの発表者は、68歳の高野晃一さん。そのご準備のための勉強量には頭が下がりました。
 2番目の発表者は、公認会計士の前野芳子さん。15人のスタッフを抱えた会計事務所の所長を勤めながら、後期課程7年目で論文を仕上げられたとのこと。論理的でパワフルな発表には圧倒されました。
 最後の発表者は、短期大学助教授の田中雅子さん。流石に現場で教鞭を執られているだけに纏まった発表ぶりでした。後期課程5年目で論文を仕上げられたとのこと。最後に流された涙には感動しました。
 総合政策科学研究科には、すごい人たちがいらっしゃったので驚いています。シルバーパワーとフィーメールDNAに元気付けられた一日でした。

投稿者 Honda : 08:17 PM | コメント (0)

January 21, 2005

芸術家と子どもたち

先日の調査研究プロジェクトでお話したアートNPOの詳細についてお知らせします。
なおNPO法人の名称等に間違いがありましたので、メモをお取りいただいた方は
お手数ですが訂正願います _(_ _)゛→

紹介したのは
「特定非営利活動法人 芸術家と子どもたち」(略称ASIAS=エイジアス,東京都)です。
トヨタ自動車の「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」プロジェクトの中心組織となっており、
活動を全国に展開しています。
小中学校の総合学習の時間にも多くの学習機会を提供しているんだけど、削減されちゃぁねぇ。

朝日新聞等の記事にも多く掲載されています。
学内からは記事検索もできますので、キーワードに「芸術家と子どもたち」と入力し、
参照してみてください。

kitafee

投稿者 : 11:19 AM | コメント (0)

January 19, 2005

ハーバーマスとコミュニケーション的行為

 「よく秩序だった社会」の根本規範なるものを机上で構想するなどということを私はしない。日常のコミュニケーション実践を通して社会化された個人が、理解を志向するために日常語を使用するということはおよそ避け難いことだという前提のもとで、現実の状況を再構成してみるということが恐らく私の関心だと言えよう(J.ハーバーマス『未来としての過去』)。
 これは、フランクフルト学派の第2世代として人間開放のための批判理論を継承し、やがて「コミュニケーション的行為の理論」を構築するにいたったハーバーマスが、自らの社会理論の課題について語った言葉である。
 日常生活を営む個人は、いかにして、現代社会のさまざまな問題のなかで、自分は誰であり誰でありたいのかという問いを発し、何が皆にとってよいことであるのかを知ろうとするのか。この問いの構造を解き明かすこと、これこそが、広い学問領域を視野に収めながら抽象度の高い理論を展開するハーバーマスの、そして彼のコミュニケーション行為の理論の主眼であった。(那須壽編『クロニクル社会学』)。

投稿者 Honda : 12:00 PM | コメント (2)

January 18, 2005

Q.共同体⇔公共???

今里先生、「公共性論」ありがとうございました。
最後の拍手は受講者一人ひとりの実感だと思います。
さて、最後に聞きそびれたことがありますので、この場で質問させていただきます。

疑問点は術語的な問題なのですが、「公共体」は成り立ちうるのでしょうか?
アーレントの共同性⇔公共性=同質性⇔異質性という定式から考えると、言葉としては
共同体に対する「公共体」があるように思えるのですが・・・。

 ひとつは、「〜〜体」として構成することにより同質性が生じ、語義に矛盾が生じてしまうというのは
考えられます。またそれを避けるために公共「圏」というなら、そのような「圏」は境界をもつことができるのでしょうか?
ハーバーマスのいう半透性の(=出入り自由な)境界というなら、それはそれで異質性/同質性の程度問題になってしまうような気もします。
 ちなみに、ジャパンナレッジでは「公共体」という見出し語は存在しないようですね。
また齋藤純一さんの『公共性』にもそのような語は使われてないようです。
講談社『事典 哲学の木』は「共同幻想」「共同性と公共性」という項を設けていますがもちろんコイツはありません。
 講義終了早々申し訳ありませんが、愚問にお付き合いください。

きたむら

投稿者 : 09:31 AM | コメント (0)

January 17, 2005

今年度最終ゼミ

shugou.jpg

今年度最後のゼミでした。
大橋さんの素晴らしい発表「日本のアニメーション業界を斬る!」(テーマなんでしたっけ?)でした。
終了後の集合写真です。

投稿者 Nishimura : 11:33 AM | コメント (1)

December 24, 2004

本日のゼミ−西村さんによるBlog解説の模様

blog_1.jpg

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ありがとうございました。

投稿者 Imasato : 12:20 PM | トラックバック

June 14, 2004

片岡勝氏ゲストトーク

片岡勝氏(市民バンク代表)に2004.6.14ゼミに来ていただき、お話しを伺いました。
(文責は西村にあります。)

ぼくが生まれたのは東京。最近東京を離れて、「地域から日本を変革しよう」ということで、東京に帰るのは月に1泊か2泊かな。そんな生活を始めた。それを初めて見てわかったのが、東京を捨てて地域から変革しようと思ったら、東京を意識せざるを得ないということ。何故かというと、まずマーケットで言えば90%のカネが東京で動いている。大阪で仕事をしてみてわかったのは9%くらい。それはボリュームではなくてMV自乗のVが大きい。エネルギーを出すのは「質量×動き」なんだ。その「動き」の累乗が東京は速い。それから人間がたくさんいるというということだけじゃなくて、おもしろがる奴がいる。真面目な奴よりおもしろがる奴がこれから大事なんだろ?それから東京は全国に対して明治以来つくってきたネットワークを持っているんだ。悔しいけど全国に情報を流そうとすると東京から情報を流したり、モノも流したりする方が、ものすごく整備されている。「すべての道はローマに」行っているんだ。これをこれから壊さなきゃいけないということに気づいたんだ。それが、東京から離れてみて逆にわかったこと。

僕のターニングポイント。いくつもあるんだけど一つ目は小学校の3、4年の頃。三男坊で甘ったれている訳だな。その資質は残っているんだけども、クラス委員かなんかをやっているときに雪が降った。隣のクラスと雪合戦になって、クラス委員だから一番前で闘った。全部自分に向かってくるようにおもうわけ。恐いわけだ。泣いちゃっているんだよね。雪で濡れているのか、泣いているのかわからない。けどチャイムがあるのがものすごい待ち遠しい。10分なんだけど1時間やっているような。だけど俺はそのとき逃げなかったわけだ。ほんとは逃げたかったけど。後ろに引いていって、前にだれか立たせてうまいことやろうかと思ったんだけども、やらなかった。それから「逃げないというのが信頼」というのを知ったわけ。

それから俺は超マザコンなんだけども、学校の教室のガラスを悪戯して割ったんだ。そうしたら先生も生徒も皆して、やいやいと言ったわけ。家に帰っておふくろに言うと、財布をもって学校へ行って、教室へつかつかと言って、最初にきいた質問が「どなたかにお怪我をさせることになりましたか?」先生は「ありません」と言った。次におふくろが「おいくらですか?」ときいた。当時30円か40円くらいだと思うけども、いまなら千円くらいかな。それをぷっと置いて黙ってスタスタと帰っていくわけ。あれで参っちゃったね。それから死ぬまでおふくろには頭が上がらない。
要するに契約概念なんて言葉は知らなかったけども、どうしてガラス割ったくらいで、一緒になってはやし立てなければいけないんだと。いいのよ、社会のルールで人に迷惑をかけない限りは、何をやってもいいんだ。このことは僕にとっての大きな原点だと思っている。

それから大学闘争の時代。今里先生の時代というのはずっとあったんだけど、セクトには入ってないんだけど良識派のリーダーだったわけだ。そのときもう「青田刈り」で就職決まっている。銀行が定期的に僕を呼ぶわけだ。ちょっと有名になりすぎているんじゃないかと。そのときおやじは「出世の妨げになるから止めろ」と、おふくろは「正しいことはガンガンやれと」そんな感じで、これは男はだめだと。常識を言う先生と親のいうことを聞いちゃいけないと。いまでも授業で言う「常識を言う人はすごい悪い人」自分のアタマで、自分の価値観で考える。というようなことをそのころから思っていて、大学闘争というのも僕にとっては大きかった。

その後銀行に入るんだけども、どうしてわけのわからない道、荒野を目指したかというと管理職に出世しそうになった。俺の場合には能力あるから、とことん行っちゃうわけだ。これはまずいと。頭取以下常務たちが有能、というか無能じゃないと知っていたら、目指していたと思うんだ。でも3万人くらいの組合の委員長やっていて、経営者とやりあうわけ。こんなもんかと。こんなもんのためにあと20年も30年もやっていられない。だから皆も入ってすぐに気づかないといけない。

いままでは管理されるのも嫌いだったけど、するのもイヤだ。似合わない。だから全然考えなかった。管理職になっちゃったら、管理するのをやるのが契約関係だから、真面目にやっちゃう。最後の姿はそうなっちゃう。そのコースに魅力を感じなかったんだな。そうじゃないコースはなにも考えなかった。考えるはずがない。だいたい将来のことなんて考えても分かるはずがない。君らの中で一人として今考えている将来を予定通りいく人なんて全然いない。君らの人生なんてつまんない人生なんだよ、みんな。大したことない人生。「人間の命は地球より重い」なんて全然。軽い軽い。俺世界84ヶ国回って、危ないところいろいろ見てきているから、イラクでズドンとやられた人のことすごくよくわかる。死ぬときのことなんてわかりゃしないんだ。いつ死ぬかなんてわからない。だから慌てなくちゃいけない。明日死ぬかもしれないんだ。

歳をとると人生つまんなくなると思っていたけど、違う。一年ごとに面白くなってる。この10年毎年面白くなる。それが、そういう人生の人とか、もう何で生きているのか不明の人とか、2つに大きく分かれるんだ。そのどっちを目指せるかなんだ。それは何か。ターニングポイントは。「自分がリスクを取る(背負う)人生」ということなんだ。いままでの大学とか親っていうのは、なるべくリスクを取るなと、他人のせいにしろと、あれが人間を腐らせるんだ。ちがう、もうどんどん自分が責任を取ればいい。

これから来る二人のうちの一人(山根さん)はもう卒業して、いまインキュベーションセンターの社長だ。毎日、毎時間トラブッっているわけ。経営者というのは何かというと、トラブることが悪いんじゃない。トラブるに決まってるんだ、人間の社会だから。それを解決する能力を磨いておけば、何をやったって生きていける。たとえば僕がモザンビークへ行ったときに、グラサ・マシェルという文部大臣に会っている。(いまマンデラの嫁さんになっている。)30年続いた内戦が終わろうとしていて、これからどうしていくか。あなたの国でいま何が問題ですかと尋ねると、ゲリラと政府が銃をたくさん持っている。内戦が一気に終結すると街に売られてしまう。治安が悪化する。ここで普通の日本人は「そうですか大変ですね」で終わる。そうすると相手にされない。5秒が勝負なんだ。俺はクリスチャンじゃないが学生時代セツルメント運動で聖書はよく読んだんで、そういうのが効いてくる。「剣をもて鍬とせよ」というのを思い出した。「戦いの道具を生活の道具にしよう」鍬が思い出せなくて鎌になっちゃったんだけど。そこで全然反応が違うんだよ。そこでCCM(Christian Council of Mozambique)という団体が、内戦のなかでは政府とゲリラよりも偉いわけ。そこがバチカンと話して内戦を調停した。それに紹介されていくわけだ。それで行きがかり上、コンテナ7,8杯の生産財を送るわけだ。銃を溶かそうと思ったら堅くて溶けない。日本で溶かそうと思ったら日本は持ち込みができない。それでトタン、自転車いろんなものを送って、いまそこのHPを見ると、カタオカって風来坊が来て、7万何千の銃とか弾薬を集めて平和に貢献したとか書いてあるんだ。その後は国連が買っているんだよな、銃を交換するんだとか言って。これからは市民のアイデアが国や国連を動かしていくんだ。

それでどうやって知恵を出せるか。知識なんていらない。現場に行ったときに問題解決ができる知恵が出せる。これだけが自由に生きていけると言うことなんだ。それと自由に生きていける、いつも面白く、だれからも規制されない生き方ができる。うちは100人以上に給料を出しているが、これから来る山根さんというのは5人だけの「プータロー認定」。時間もいつ出ているかも何も問われない。そのかわり成果だけ上げようという働き方。ほんとうに自由と勇気を獲得して成果だけで生きられる人間を創りたいわけ。上役の顔色を見るとか、世の中の流れにゴマをするというようなのは日本社会をダメにするだけ。地域をダメにするだけ。他の人が言ったことやったこと。これや言ってもやってもいけない。必ず自分のオリジナリティをつけて、何かをやらなければならないんだ。つまんないことを言う奴とは口をきいちゃいけないんだ。つまんない試験問題を出したら破く。いいね。先生に投げつける。そういう気迫を持たないとダメ。それが先生を健全化させるんだよ。先生たちの前でも言うわけだ。だいたい煙たがられるけどな。先生を職業にする人のことは信じちゃいけないんだ。

いままで2000人くらい教えてきて、事務所も全国10ヶ所くらいあって、こんど京都にも創るんだけど。そういうところにインターンで来たのが一割。その中の一割つまり1%が起業家になっているんだ。NPOの理事長とか。そういう確率なんだ結局。
授業もやっているけど、授業に割いているエネルギーなんて10%くらい。「社会は厳しい」なんて言うけど、全くウソだからな。「社会はチョロい」もうなんでもうまくいく。ビジネス、金儲けなんて、こんな簡単なことない。人育てはたいへん。裏切られっぱなし。こいつはいいなと思ったら転けちゃったり、先走りだけで次の日には忘れてたり。
伸びる学生はどういうのか。「肝がすわっていて、なおかつ敏感な奴」だけどほとんどいない。生き残ったのは鈍い奴だよ。失敗しても叩かれても堪えない奴。これが大事。アタマなんていらない。体力とそれだけ。これから社会にでて、それさえあれば恐いモノない。体力があってハラが決まっていたら。日本の社会にはハラが決まってない奴しかいないんだから。(中国にはたくさんいるんだけど。)もう競争率ゼロ。
僕なんて「社会に出て苦労したんでしょ」と聞かれるが、銀行なんてチョロかった。ハラ決まっている奴なんていないから。フィールドで走っているんだけど、周りを見たら僕しか走っていなかった。だからいつでもウイナーなんだ。

僕のやってきた事業というのはいつも新しいこと。よく失敗する。うまくいかない。振り向いてもまだ(他人は)走ってこない。また失敗する。振り向いたらやっと一人走ってくる。3回目くらいにやっとうしろでゼイゼイやっている。こっちは3回も窮地に陥っているんだから経験が違う。むこうはゼイゼイだろ。これからのビジネスというのは最初にやっったやつが90%牽引する。ビル・ゲイツが9割稼ぐわけ。3人しか勝たないんだ。次にビジネスやる奴が9%取る。最後の奴はトントンなんだよ。自動車産業で言えばトヨタ、ホンダくらいで、あとは外国人。3つくらいしか残らない。そういうのが世界的な競争で行われている。だから世界で通用するビジネスをやろうといつも言っている。世界のモデルをつくるんだ。といつも言うわけだ。

今日来る山根さんは20人のひとり。来月シンガポールで行われる「Social Venture Network」というのに学生を10人くらい連れて行くんだ。僕のポケットマネーで。山口県立大の一年生の授業で「はい、シンガポール行きたい人」って聞いたら、男子と女子の学生が一人づつ「ハイッ」って手を挙げた。じゃ二人連れて行ってやろうというと、あとからメールが来るわけだ。「私も行きたい」って。俺はその根性がイヤだ。挙げるんならみんなの前で手を挙げろと。あとから「**さんが行くのなら私も行きたい」と。腐っているだろその根性。知識教えているんじゃない。真剣勝負なんやと。チャンスというのは一度しかないんだよと。迷ったら負けなんだよ。

僕が唯一自慢できるのは、人生で迷ったことないということ。会社やめるときも24時間で全部決める。辞表なんて書くわけだ。ホームドラマなら涙が落ちてユラユラして、、でも涙なんかで出やしねえ。うれしくて笑いながら書いていた。会社に持っていったら、人事の奴が「これは様式が違う」って、これにサインとハンコをくださいって。俺なりに下手な字で3回書き直して、いちおう人生15年のエネルギーを費やしたという思いをこめて書いたのに、ワープロかなんかで書き直せという。おれは辞めてよかったと思ったね。組織というのはその程度にしか思っていなかったんだということに気がついたよ。そんなもんだよ。君ら。夢はもうないだろうけど。もしも組織に入ろうなんて思っていたら、勘違いしている夢は早く捨てることね。だいたい3日いればわかるよ。ここには自分の居場所はないということがな。トロい奴は定年までいるとかな。

そういうことで自分は新しいビジネスを早くやる。人がやっていたらやめちまう。なんでもうまくいくというのは何ですかというと、要するにリスクをとってともかく人より早く、新しいことをやる。人がやっていることをやらない。変革期というのは完全にそう。どれが正しいなんて分かっている奴は誰もいない。だから「これだ」と思ったら勘違いでもいいからやりゃいいんだ。あとで修正すればいいんだ。だから間違った判断でもいいから速い判断が重要なんだ。修正きくんだから。一番悪いのは慎重に考えるとかいって、じっと考えて、しない。そういう人生路線をとっている人。死ぬまで考えていろと。何も始めない奴。

なぜ自信があるかというとやることみなうまくいくということ。簡単。自分でいつもハードルを低く設定する。学生にもいつもそう。風が吹こうと、風邪をひこうと、絶対にクリアできる目標を設定してあげるわけ。おっちょこちょいなのは、出来もしないのに言うんだよ。止めとけ、そんな無理は。そいつが1メートルの高さが飛べるなら10センチでいい。目標はうんと高くてもいい、でも一歩は小さくいくんだよ。それが俺は自分にもそうしてきたし、若い人を育てるときもそうしてきたわけ。そうするとみんな成功し続ける。勘違いも含めてみんな自信をもつ。そうすると1メートルしか飛べなかった奴が1メートル50くらい飛べちゃうんだ。時々。そうするとまた自信をつける。

いままで200人のインターンが来ているから、学生間の競争はたいへん。みんなピーピー泣いている。俺が泣かしてるんじゃないよ。相互の競争をやっているんだ。「あの人に負けて悔しい」と。うちの主力は女性なんだ。女子学生なんだ。会社のほうもほとんど女性。男は肝が据わっていない、それから考えすぎる。女性の起業家のいいところは例えばバランスシートを読めない。だから赤字かどうかよくわかんない。だからがんばっちゃうというみたいなところがあるんだよ。わかるから良いんじゃない。わかんなくていいんだよ。そうやって走る。女性のほうが今の時代には向いているね。変化の時代に、いちいち変化なんて考えなくてもいい。もっと骨太に「こっちだ」みたいにしていった方が、世の中の方がブレていくわけだ。

「コミュニティビジネス」に何故ということだけども、俺が始めたときには「コミュニティビジネス」なんて言ってなかった。地域から、いずれ行政が財政難でカネがなくなるから、行政にみんなが依存していた社会はなくなるよ。こういうふうに思っていた。行政がカネがなくなっていったとき、弱者が切り捨てられていくだろうと。これをコミュニティに住んでいる人たちで、自分たちがビジネスとして、ボランティアじゃ続かないから。ビジネスとして埋めていかないといけない。ということを10年以上前から言うわけだ。やっぱり先見性というのは確かにあるね。僕の場合。(笑)
それだけだったら、たいしたことない。それを俺はやっちゃうわけだ。そして成功させちゃうわけ。俺とつきあうとうまくいっちゃう。ハードル低くするもんだから。森部なんかがきてもうまくいくようにさせてあげるわけ。来る確率いま3割くらいなんだよな。入れる確率は1割くらい。

そんなふうにして、無理すんなと。例えば1500万円で天然酵母のパン屋さんを開きたいって、女性が来たわけ。そのときに自己資金が500万円。あと1000万円市民バンクで貸してほしいというわけ。いままでの銀行なら貸してしまうわけだ。俺はそうは言わない。500万円は貸す。あとの500万円はなるべく返さないでいい金を集めろと。そうすると彼女が考えたのは50数人呼んで一人から10万円づつ債券を集める。この10万円というのは返してくれと言いにくい金額なんだよな。こういう金の集め方をするのがポイントなんだ。ほとんど「返せ」とは言ってこなかったって。この500万円は返さなくていいわけだろ。こういうのが損益分岐点。ここまで売って、ここまでに返さなきゃとやってハードルを高くするからみんな失敗する。当時金利は6%だった。6000円だろ。これを「パン」で1年に1回送るわけよ。これをまとめて送らない。雨の日に余ったパンを送るわけ。6000円分のパンなんて食えるわけがない。これが彼女の知恵なんだよ。食えないからみんなにお裾分けするわけだ。タダでパンを貰って、うまくないという奴はいない。絶対、タダで貰ったパンってうまいって言うんだ。すかさず「買ってね」と貰った出資者から言ってくれる。歩く広告塔をつくったわけだ。そういうアドバイスをする。やっぱりうまくいくというのはうまくいくだけの知恵を感じるだろ?。

こういうふうに117件、6億くらい。ファンドの方も3,4億あるけど、これはなかなか投資する先がない。山口でやったときのオークションは1200万円くらい金が集まった。それは簡単なんだ。最初からいろんな奴に頼んで900万円くらいまでは読んでおくんだ。そして札をあげる奴を前の方に配置するわけ。後ろの方の人は恥ずかしくて挙げざるをえないような雰囲気をつくる。だいたい「高齢者商法と同じですね」と言われるけど、ともかくみんなを熱気に包む。そうしたらみんな挙げるんだわ。900万円に2〜300万円上乗せしちゃう。「来たらもう出す」というような。オークションというのは地域の財、リソースというのをどうやってみんなが持ち寄るかということで、金だけじゃない。例えば「学生耕作隊」これはすごいんだ。近藤のりこっていう、小さいけど女子柔道やってるから筋肉すごいんだ。その子が授業ごとに全部回る「先生、5分いただきます」って。そしてアンケートを採るわけ。そうすると70%の学生が農業体験をしたいと言っている。それでメーリングリストにして「言ったんだからやれよ」みたいにして、梨もぎがあります。イモ掘りがあります。イチゴ採りがあります。って流すわけ。1年間で1000人動員した。NHKの全国放送に出ちゃったら、長野県だとか方々から、いま2000人だよ。その位ニーズがあるわけよ。彼女なんかがオークションで得たのは、肥料、壊れたトラクター、軽自動車、農業の知恵、いろんな財。汗、技術、知恵、土地、耕作放棄した畑なんてのはむちゃくちゃあるんだ。そういうのをみんな「頼みますよ」と。最初はみんな信じなかった。「学生なんて何が出来るの?」と。それが最近はみんな頼んでくるようになったんだ。島根・金木町で47ヘクタールの土地どうするか知恵を貸してほしいとか、津和野の旅館で、吉野屋っていちばんいい旅館なんだけども、こんど「学生再建チーム」というのをつくるわけだ。「もうこれから先、金のために働くな」と。旅館というのがすごくいいのは泊まるところと飯が出るということ。給料は出ない。「給料は君らで稼ぎ出せ」っていうチームを作るんだ。そして全国にまたワーっとやるわけ。そうすると夏休みとか、またなんかやりたい奴がくるわけだ。喫茶室とか倉とかいろいろ余っているんだ。それを学生で経営するやついないかとやるわけだ。君らは労働力と時間を投資すると。収益が出ればそこの社長と話しあって決める。そういう働きかたをどんどん広げていこうと思うわけだ。

俺がおふくろに言われたことで、大きかったのは「20代で貯金するようなくだらない男になるな」て言われたんだ。銀行で、給料を振り込みじゃなく現金でもらっていたの俺だけだった。「面倒なんで振り込みにしてくださいよ」って年中言われていたけど、そんなことしたら怒られちゃう。「通帳に金を残すな、全部使え」地域通貨の思想だな。大変だったよ。150時間残業だったから。給料の倍くらいあるわけ。マザコンだろ。これを使い切らないと怒られちゃう。恐くてしょうがない。最後はどうしようかと思いながら使っていた。というのが良かった。それが住民運動にお金使ったりとか、菅直人くんの選挙責任者を俺がやるわけだ。そういうのにもお金を使ったんだ。金を使うために政治運動とか選挙運動とか市民運動とかやってたような感じだな。1番のスポンサーだよな俺は。というような感じでいろんなことをやったのが今に生きてるとすれば、まあ人生たいしたことないなというふうに思えたよ。つまり真面目にやらなかった。真面目なんてほんとに「バカ」ってことだよな。9時に行って5時に帰るとか。自分で自分の時間をコントロールできない人生なんて、もう最悪。もう好きなことをやれるために生まれてきたの。「努力」とか「がんばる」とかやっちゃだめだよ。それは最低の生き方。おもしろいことなら、ほっといたって、周りから見ていて「がんばってるね」ってなるのよ。自分ががんばってるなんてぜんぜんがんばってない。take it easyなわけだ、気楽にやってるわけだ。周囲は言うよね「よくがんばってますね」って、そりゃそうだ、10年以上日曜日に休んだことない。土日もない。朝起きるときに、寝てるのもったいないんだから。そうか今日は何が起きるかわからないなと。おかしいよな。ひとりでベッドから起きて、ほとんど毎日ベッドが変わるわけだからな。起きる度に自分がどこにいるか忘れるわけだ。それを日射しで、自分がどこにいるか感じるわけだ。ポルトガルかなと思うと京都だったりな。ほんとに行きっぱなし。そんな生活をしているんだけども、朝起きるわけだ。今日は何が起きるだろうかと。こういう人生をやるひとがどれくらい出てくるかが、これからの日本の君たちの世代、次の世代へのメッセージなんだ。たいした人生じゃないんだから、ガンガンやるんだよ。

ぼくは福岡で400〜500平米のデイケアセンター、介護会社の社長でもあるんだけども、そこに上海の人材派遣会社が来たよ。「私たちの派遣する女性はいま雇っている人の3分の1の給料でいいです。」そりゃそうだよな今1対10だ。仮にいま時給900円とすると、300円で来ちゃう労働力なら、いくらでもこれから入ってくるということだ。君たちが時給800円とかで働けている職場は早晩奪われる。例えば彼女らの働き方というのは、日本語分からなくてもいいですねって。どうせ寝たきりでオムツ換えるだけですからって。すごいですね。そういうのは全部入れ替わっちゃう。EPSONもそうだけど、ぼくの会社は労働契約は一年更改なんだ。だから一年間に一回再契約、再サインをお互いにしない限り結果的にはお互いクビなわけだ。どっちが優位な関係じゃなくて。とういう感じで毎年一回契約形式。今年の年初の挨拶は「今年も会えて良かったですね。来年はあると思うな俺の会社」と。わかりゃしないって、ゼロからどうせ始めたんだから。継続は力なりってウソだって。意味のない組織は無くなってしまった方がいいの。ていうようにしていると気が楽じゃないか。これからそういう契約が君らの世代ではほとんどです。普通に入ったところ、金融とか行政もどんどん給与を順調にダウンさせている。10%づつくらい毎年みんなカットされているんじゃないか。ほんと偉いと思う。そういう誰も行かないところをちゃんと救いに行く勇士の姿を感じるよな。

行政も、銀行も、大学も、これからすごく変わると思う。ぼくの居たところ、銀行はツブシのきかない3業種。銀行員、行政マン、大学の先生。その中にいるとそれなりのことを言う。でも外に出たらほとんど役に立たない。そういう業種に行く人はホントに気をつけた方がいい。内部論理で動くからだろうな。組織がかっちりしていて、かつて権威があったところ。これはみんな勘違いする。自分にも権威があるんじゃないかと。これから格差の時代で、給料が1000万くらいの人はどっちかになる。300万か、3000万以上。行政で話すとき、こう言うんだ。「いいですね。知事でも無能な知事なら300万円、行政スタッフでも有能なら3000万円以上とらなきゃ」って。日本には3000万以上は27万人いる。ところがそこの知事が運悪く無能だったんだな。えらく怒られてサ…。
銀行員もそう、頭取よりも高い給料をとるディーラーとか生まれている。大学の先生でそれだけとる人は日本の大学にはいない。海外にいっちゃう。そういう意味で、クリエイティビティによる競争が行われている。
「共生の大地」(岩波新書)で内橋克人さんに取材を受けたときに、「これから利潤競争に替わる競争は何になると思いますか?」、その場で聞かれて考えたのが「クリエイティビティによる激しい競争が起きる。利潤追求による競争よりも、さらに格差が広がるだろう。」と言ったわけ。「片岡さん、10番目に取材したのですが、1番目に扱わさせていただきます。」って。骨太な方向性というのはそういうこと。

ジョン・スチュアート・ミルという俺の好きなおっさんがいる。このおっさんはまさにそれを言っている。要するに社会の未来はどうなるかということ。「資本家と労働契約を結んだ人の中で、有能な人は自らのクリエイティビリティで自ら事業を始めるだろう。無能な人が労働契約を結んで働き続けるだろう。結果としてクリエイティブなほうが勝つに決まっているので、その人たちが社会の中心メンバーになるだろう。そのとき自立心をもったその人たちが新しい市民社会をつくるに違いない。」ということを言っているわけだな。僕はこうなると思うんだ。こういう民主主義をつくらない限り日本社会は活力は生まれない。アメリカのあの活力のある理由は、あの民主主義なんだ。いまブッシュだから、理由があってアメリカへ行けなくなった。2ヶ月前に2時間調査、上半身裸にされて。グアテマラからメキシコ航空で行ったもんだから、メキシコ人のなかに入っていたもんだから、メキシコ人自体が疑われるのに、そんななかに一人だけいる日本人って怪しいわけだ。僕は日本の円を信用してないから、世界の方々の国に貯金している。その貯金残高のメモが出てきたわけだ。「おまえはアルカイダに金を配っているだろう」と。参った。あんまりしつこく1時間くらい調べられたところで喉が乾いてしまって、カバンからビールを出して飲んじゃったんだな。(略)怒りだしてさぁ。最後は7人で取り調べ…。

2時間以上取り調べ受けて、出てきたらメキシコ人から拍手だよ。英雄だったね。それで今度メキシコと連帯することにして、テキーラを輸入した。FTA(Free Trade Agreement)のあとの、メキシコの学生たちともやり始めて、メキシコの学生もビジネスやりたいって言うから、そういうのを君たちにつなげていきたいわけ。アメリカとかヨーロッパとかじゃなくて、途上国の元気な連中と競ってほしいわけ。僕はあと1〜2年で軸足をアジアに移す。アジアに「松下村塾」を作りたいと思っている。吉田松陰が開いた私塾、そこから高杉晋作、久坂玄瑞、出来の悪いので伊藤博文が出たんだな。

これからみなさんも、自分をなるべく激しい、厳しい競争にさらしていく、どんどん自分から求めていかないと、日本が最も世界で競争力のない若者たち。僕は経済が再生するとか、財産を残しちゃいけないと言っている。もっともっと苦しい思いをさせないと。
僕は海外に出るときに予防注射はしたことがない。イエローカードは100ドルくらいで買うわけだ。病原菌の多いところへ行ったら、同じ条件で旅行しなきゃフェアじゃないだろ。そのとき相当の日本人は死ぬわ。どっちにしろ病原菌が日本に入ってきたら死ぬ。強い奴をつくっておくことが大事なんだよ。そういうふうにして世界でいろんなことを競っていく、自分を競争にさらすということが大事なんだ。

僕は世界84ヶ国を回ることで、例えば「市民バンク」利潤のためではなくて環境だとか、社会に役に立つ、そういう金融機能があることを知るわけだ。こういうアイデアのほとんどが海外。要するに違うことを見ないとアイデアとか知恵は生まれない。違う体験をしないと、同じキャンパスに毎日毎日通ってきて、同じ先生の講義を聴いててもダメ。違うものに触発されなければいけない。それもいまの現状とうーんとギャップがあるほうがいい。というなかからいろんな知恵がうかんでくる。

私はこれから世界に、日本の新しいコミュニティビジネスをつくる拠点をたくさん運営していって、時々、呼ばれたら日本に帰ってくるという生活をやってみたいなと思っています。だから大学闘争以来ずっと熱いオヤジをやっているんだけども、35年間ずっと同じことを言い続けている。「社会を変えるんだ」と。だけど僕の変え方が普通の人と違ってつぶされ無かったのには理由がある。壊すだけの革命論者はずっと信じられない。革命して壊してしまえば終わりというのはどうしてもわからなかった。僕の場合は壊すには壊すけれども、必ずオルタナティブでつくり続ける。それがたぶん生き残り続けてきたし、最初に先行的にやると必ず時代が追っかけてくる。時代が追っかけてきたとき大事なのはそのマーケットから自分から引くことなんだ。そこに乗ると、自分のやりたいことというのが飲み込まれていく。社会の飲み込むエネルギーというのはスゴイ。だから、ビジネスが売れ出したら、離れなきゃだめ。自分の言っていることをみんなが言い出す。通産省でもいう。そうするとその事業はもう止めるわけ。もう次を探すわけだ。もう他がやりだした。自治体までやり出した。もう方向転換。惰性で流しているだけ。9割のエネルギーは他のところに新しいところに。

昨日も夜遅くまで5人の若いインターンと、ひとりはツッパリ、一人は引きこもり、あと大学生とプータロー。バランスがいいだろう。遅くまで議論して、新しいことやろうと。コミュニティをベースにしたコミュニティバスだとかコミュニティカレッジとかコミュニティファンドとか、コミュニティビジネスとか、コミュニティをベースにして他のところがやっていないことをやろうと。そういう話を昨日熱くして、それを君らがやるんだと、俺がやるんじゃない。投資はするし、支援はするという話をして、君たちの世代がメッセージというふうにいえば、、、俺は言っているだけで居なくなるから、もう今書いている本のタイトルが「団塊仲間よ荒野をめざせ」。要するに団塊のおっさんが邪魔なんだよな。マスコミでも行政でも、、このおっさんたちが居なくなればどれだけみんな喜ぶか。みんな早くイラクへ行って、荒野をめざして、ボーンと、、いう本を書いているんだけどな。そういうふうにして居なくなるから、あとは君らががんばるんだよ。
あとは彼女たちに個別に質問があったら、若い人同士ディスカッションしてください。
片岡さんの話ここまで。あとは
豊中インキュベーション・センターMOMO 山根さん
島根県立大学1年 三原さん
記録:西村仁志

投稿者 Nishimura : 11:59 PM